持続化補助金の計画書の例:小売店(地元の酒のギフトセットとネット販売)

店頭だけに頼らず、地域の商品を新しい形で売る――小売店でよくある取組の例です。地域の資源を使う取組は、地方創生型加点を検討するときの参考にもなります。

この例の事業者名・数字・アンケート結果はすべて架空です。【 】の部分には、実際の統計などの数字と出典を書きます。そのまま写さず、ご自身の事業の事実と数字に置きかえてください。

架空の事業者のプロフィール

事業者
株式会社まるや酒店(架空)
形態
株式会社
所在地
地方の商店街
常時従業員
3名
創業
1978年

様式2の記入例

補助事業で行う事業名(30字以内)

地元酒蔵の飲み比べギフト開発とECで県外の贈答需要を獲得28字

①企業概要

当社は1978年創業の酒店である。売上の構成は飲食店への卸売55%、店頭での小売35%、贈答品10%。地元の酒蔵5社の日本酒を扱っている。 売上高は2023年4,500万円、2024年4,300万円、2025年4,200万円、売上総利益は2025年で1,050万円(粗利率25%)である。飲食店向けの卸売が減り、売上は緩やかに下がっている。

②顧客ニーズと市場の動向

店頭の贈答品の購入者のうち、県外に送る人が約4割を占める(2025年の配送伝票から集計)。「地元の酒を少しずつ飲み比べたい」という声が多い。 家庭で飲む日本酒は少量・多品種が好まれる傾向にある(【日本酒の出荷量や容量別の動向の数字と出典を書く】)。地元の酒蔵の商品をまとめて買えるネットの売り場は、まだない。

③強み・弱み

強み:地元の酒蔵5社と40年以上の取引があり、限定品も仕入れられる。店主は利き酒の資格を持ち、選び方の相談に応えられる。 弱み:売り場が店頭だけで、県外の客に直接売る手段がない。贈答品の箱や見せ方が古い。

④経営方針・目標と今後のプラン

「地元の酒を全国に届ける店」として、贈答とネットの売上を育てる。 ・取組1年目:売上高4,530万円(うちギフトセット330万円)、売上総利益1,166万円 ・取組2年目:ギフトセットを年900セットに増やし、法人の贈答需要にも広げる。

販路開拓等の取組内容

何を:地元の酒蔵3社の小瓶を組み合わせた飲み比べギフトセット(5,500円)。 誰に:県外に地元の品を贈りたい人と、地元出身で県外に住む人。 どうやって:ギフト箱とラベルを開発し、自社のECサイトで販売する。店頭と取引先の飲食店にギフトカタログを置く。 スケジュール:交付決定後1〜2か月目に箱・ラベルの試作、3か月目にECサイトとカタログの完成、4か月目から販売開始。

補助事業の効果

ギフトセットの売上=販売数×5,500円。 ・EC:月30セット、店頭・法人:月20セット、合計月50セット×12か月=600セット ・600セット×5,500円=330万円 粗利率は約35%で、売上総利益は約115万円の増加を見込む。

※ 実際の申請では、各欄に最大4,000字まで書けます。ここでは要点だけを抜き出しています。

経費と補助金額(様式3のイメージ)

経費区分内容金額
⑥新商品開発費ギフト箱・ラベルの試作とデザイン180,000円
③ウェブサイト関連費ギフトセットを売るECサイトの構築300,000円
②広報費ギフトカタログの制作・印刷(2,000部)150,000円
補助対象経費の合計630,000円
補助金の額(補助率2/3・上限50万円)420,000円

合計630,000円×2/3=420,000円(円未満切り捨て)。残りの210,000円は自己負担です。補助金は後払いのため、経費はいったん全額を立て替えます。消費税の扱いや経費区分の判断は、公募要領で確認してください。広報費・ウェブサイト関連費は、それぞれ補助金の上限が30万円で、単独では申請できません。

この例のポイント

  • 配送伝票の集計(県外への贈答が約4割)という自社のデータを、ターゲットの根拠にしている
  • 酒蔵との長い取引という強みが、新商品の実現性につながっている
  • 地域の産品を使う取組なので、地方創生型加点を選ぶかどうかも検討できる

小売店で気をつけたいこと

  • 販売する商品そのもの(酒)の仕入れ代は、補助の対象にならない
  • ECサイトの費用は「ウェブサイト関連費」で、補助金の上限は30万円。単独では申請できない

よくある質問

Q. ネットショップを始めるだけの計画でも申請できますか?
ウェブサイト関連費だけで申請することはできません。新商品の開発や広報など、ほかの取組と組み合わせ、売上がどう増えるかを示す計画にしてください。
Q. 地方創生型加点はどんな計画で選べますか?
地域の資源(産品・観光資源など)や地域コミュニティを活かす取組が対象です。計画の内容を記述する必要があるので、要件は公募要領で確認してください。

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